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羊とヤギの自殺

先月の中旬、五百三十匹の羊とヤギが「入水自殺」を図るという奇妙な事件が起き、「前代未聞のできごと」と中国の専門家を気味悪がらせている。

事件が起きたのは、先月十七日。羊飼いが、羊とヤギに水を飲ませようと湖畔に連れていったところ、まず二匹のヤギが深さ一・五メートルの湖水に飛び込み、他の羊やヤギも次々に入水した。近くにいた羊飼い三十人が三時間かかって二百八十一匹の羊とヤギを引き上げたが、二百四十九匹は溺死したという。

羊はもともと水をこわがる性格があり、事態の異常さを重く見た関係当局が、助かった羊たちの健康調査を行ったが異常は見られなかったという。

元上野動物園長の中川志郎氏によると、羊群に加えられていたリーダー役のヤギ二匹が湖水に飛び込み、羊たちは次々、それに従ったらしい。

群れて、追従するのは羊の特性だ。

「主は私の羊飼い。主は私を緑の牧場に伏させ、いこいの水のほとりに伴われます」。この二十三篇は何回味わっても深い。

私たちは良き羊飼いに導かれていることを感謝しましょう。このお方がご一緒なら「たとい、死の陰の谷を歩くことがあっても、わざわいを恐れません」。

「よき羊飼いは、羊のために命を捨てます」とヨハネ福音書十章にあります。ありがたいことです。神の子イエス様が私たち罪人のために十字架にかかって命をお捨てくださったのです。

今日は「秋の召天者記念礼拝」を墓前で行います。納骨堂の石に刻まれている故人のお名前を見ると胸が熱くなります。それぞれが一生懸命に主イエス様に従って天に召されていきました。

淋しくて悲しくて何日も泣き続けた方もおられるでしょうが、再会の希望をもって、天国での喜びを心にひめて邁進致しましょう。

一九九五年九月十七日

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