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よろこび下手な女

作家の五木寛之氏の書かれた本の中に「よろこび下手な女」というのがあった。

先日、「五木さんがもっとも苦手とするタイプの女性は、どういう女性ですか。」という質問を受けました。これはなかなかむずかしい。ちょっと考えると簡単に答えられそうで、じつはあらためて振り返ってみると返答に窮するところがあります。

意地の悪い女性。虚栄心のつよい女性。怠け者の女性。嫉妬心のかたまりのような女性。差別視の強い女性。だらしない女性。などと、色々考えるのですが、決定的な結論がでません。

たとえ浪費癖のある女性でも、ひとりよがりの女性でも、やきもちやきの女性でも、ひとつ素晴らしくチャーミングな部分があれば、その輝きがすべてを消してしまうことがあるからです。

逆にほとんど欠点のない女性を想像してみますと、これはあまり魅力を感じないような気がする。人間というものは、まことに勝手なものではあります。しかし、なんとか質問に答えねばならないので、ふと思いついたことをしゃべりました。

「ぼくは、よろこび下手な女性は苦手です」と。

よろこび下手とか、よろこび上手とかいった言葉があるかどうかは知りません。しかし、ぼくの言わんとする感じだけはわかっていただけると思います。

さすがは五木さん、なかなかですね。

何かしてあげても、ご馳走しても、すなおに歓べない。なにかひとこと反発したがる。かわいくないアマノジャク、とのことです。

今日の聖書の箇所は、「主人と一緒に喜んでくれ。」である。なんくせつけないで、自分の評価をすてて、ご主人の喜びを共に味わう。これ、主の喜ばれることである。

主の喜ばれることはなんだろう。いつも良く考えて「よろこび上手」なクリスチャンになりましょう。それはあなたの力と祝福とになります。

一九九三年九月二十六日

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