石の枕
自分で守れ 朝日新聞の「折々のうた」(大岡信)より、茨木のり子さんの作品を紹介する。
ばさばさに乾いてゆく心を
ひとのせいにするな
みずから水やりを怠っておいて気難しくなってきたのを
友人のせいにするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄
自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ自戒にに始まり怒りの爆発で終わる、痛快無類の詩、と大岡氏は評する。
自分の感受性くらい、を「自分の霊性くらい」とか、「自分の信仰くらい」とか、「自分の家庭くらい」とか、適切なことばを入れて読みなおすと心痛い。
与えられた一回だけの人生である。「明るく、元気で、のびのびと」で生きたい。そのためにも小事に忠実に生きることを心掛ける。
土曜日は風呂に入り早目に休み、主の日の礼拝にはベストコンディションで出席する努力をする。勿論、祈祷会に出席できない人、十分の一献金のできない人は近い将来、それが実践できるように熱心に祈り続ける。
「ばさばさに乾いてゆく心」をうるおいのあるものにするために最高にすばらしい方法を私たちは知っている。コツコツ聖書を読み、熱心に祈り、主を仰いで賛美する。主は私たちを愛のまなざしで見ておられる(マルコ十の二十一)ことを学んだ。主の愛に応える生涯でありたい。
一九九四年一月三十日
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