石の枕
ブラームス ご招待されて、先週の月曜夜、東京アカデミー合唱団の定期演奏会に出席した。
曲はブラームスのドイツ・レクイエム(指揮は秋山和慶、NHK交響楽団)、場所は美しいサントリーホール。むこうも、カルバリーチャペルのマネをして?、ワインベリーであった。二千余の席を持つホールは、リバイバル後のカルバリーチャペルを想像できたこともうれしかった。
疲れた体でクラッシック音楽会に行くと、よくイネムリが出るが、(しかもレクイエムなので鎮魂状態になりやすい)、今回は目はパッチリ、正直いって大いに恵まれた。
ボーマン先生曰く「あの曲を聴いて、ドイツでは信仰の決心をする人もいるのですよ」、それ位、聖書のみことばそのままの演奏であった。
ドイツ語のとなりに日本語の聖書が印刷されてあるので、それを見ながらの傾聴。途中でアーメンと大声を出したくなる心境であった。チャンスを与えてくだされば、その聖書の解説をさせていただきたいほど恵みにあふれた。
七楽章から構成されているが、六楽章の最後はヨハネ黙示録四の十一「われらの主なる神よ、あなたこそは、栄光と誉れと力を受けるにふさわしいかた。あなたは万物を造られました。み旨によって、万物は存在し、また造られたのであります」―まるで天使が賛美しているようであった。
最後は「今から後、主にあって死ぬ人はさいわいである。み霊も言う、「しかり、彼らはその労苦を解かれて休み、そのわざは彼らについていく」(黙示十四の十三)であった。実にアーメンである。何故み霊なる神がここに登場するのか考えてみた。きっと、その召された人物の最初から最後までとりなし、慰め、弁護して来たみ霊の聖務のしからしむるものであろうか。
次回から告別式の献花の時間、このドイツ鎮魂曲を流すことにする。お楽しみに。
一九九二年七月十二日
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