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もてなし教会

モノとサービスの文化化が進む中で、企業の新しい生産のスタイルは、一は美学性、二は教養性、三は格式性を備えたものとなろう。このような美学と教養と格式をもって構成されるものこそ「もてなし文化」なのである。モノもサービスも、このような条件を備えることによって、はじめて消費者の欲求に応えうるものとなるのではなかろうか。七〇年代から八〇年代を通り過ぎ、高度に成熟した消費者の欲求に応えるためには、モノもサービスもこのような条件を備えていることが不可欠になるのである。

これは、最近出版された「もてなし文化・ルネッサンス」(星野克美著・TBSブリタニカ)からの引用である。内容は、独自の日本文化論と企業のマーケティング論等々であるが、教えられること大であった。

どうしたら教会が豊かに、聖書的に整えられるか。日本のキリスト教界を、これから、いったいどうしたらよいのか。これらは私のねてもさめても考えていることである。

ある意味において、キリスト教会も「もてなし文化」である。それは、教会側や牧師が、いかに信徒をもてなすか、ということではない。それでは聖書的とはいえない。

主に選び出されたクリスチャンが、この世において、隣り人をいかにもてなすか。サービス、即ち、いかに人々に仕えるか。そして、最高のもてなしは、主に愛されていることを知っていただき、心から喜びと感謝とをもって、サービス(礼拝・奉仕)をささげるように変えられていただくことである。

福音のためには何でもするというスピリットはそういうことであろう。新会堂を与えられるという、私たちにとっての新しい時代に何が必要か。

美学性、教養性、格式性も真剣に考え、新しい日本型サービスを、聖言に聴く姿勢をもって熱心に祈り、ゆだねられた使命を果させていただこう。

一九九二年一月十九日

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